「セルビッチ」とは通称「赤ミミ」と呼ばれ
写真のように白のほつれ止め処理が施されたデニム生地の端のことを指します。
細かく言うとデニム生地が量産される以前の旧型織り機で生産された生地の両端の「ほつれ止め」の部分です。
生地の端は頑丈に縫われており色糸が入ってます。
その色糸にリーバイス社が目印で赤を使用したため、俗にヴィンテージジーンズは「赤ミミ」と呼ばれるようになりました。
逆に言えばココをチェックすれば旧型織り機使用もしくは復刻やオリジナルヴィンテージなのか、量産品なのか区別できそうですね。
今では生産効率が悪く、旧型織り機はほとんど使われていないためアメリカ製リーバイスのヴィンテージデニムはアメリカ国内で高値で取引されて年々価値が上がっていっています。
チェーンステッチとはその名前の通りチェーンのように輪っかがつながって縫われた縫製方法のひとつです。
動きに柔軟に対応して伸び縮みするため、写真のような斜めに波状の色落ちができます。
シングルじゃ波状に色落ちしないの?というとそうでもありません。
波状ではなく、垂直気味に落ちると言われています。
ちなみに強度はチェーンステッチの方が強そうに見えますが、ステッチがすべて繋がっているので一箇所ほどけると糸が一気に抜けたりもします。
縫えるミシンは現行で動くものが少なくなってきており、遠方からわざわざチェーンステッチ仕上げを依頼されに来る方も少なくありません。
当店の系列店舗で使用しているチェーンステッチミシンはUnion Specialです。
ヴィンテージデニム好きのお客様はこのミシンを眺めて何かを納得されていらっしゃいましたw
洗いのかかってない綾織り(斜め織り)のヴィンテージデニムは洗濯して乾燥させると目が詰まって縮みが起きます。
写真のように綾織りの向きに合わせてねじって縮むことを「ヨジレ」といいます。
不良品というわけではなく、防縮加工がなされていない物は洗濯して乾燥させると、多少生地の目が詰まって縮みます。
ココも量産型のデニムと見分けれるポイントのひとつと言えます。
(ウォッシュがかかってないものは洗ってみないとわかりませんが…)
ヨジレが出るデニムはいい生地のジーンズと言えるかもしれませんね!
みなさんもウンチクを知った上でこだわりを持ってデニムを履いてみてはいかがでしょうか?
KURO(クロ)…
創業初年度にして、世界各国の取扱店舗数は70にも及ぶ、世界が認めたデニムブランドです。
生地門屋の岡山県・井原の吉川織物の生地を使い、縫製を宮城県気仙沼市の及川デニムへ、加工を岡山県・児島の美東まで、トップクラスの職人の手を渡り仕上げられます♪
内側には縫製、生地、洗いそれぞれを施した日本有数の社名が刻まれたパッチが縫い付けられており、そのクオリティへの誇りを物語っています。
縫製を担当する及川デニムは宮城県気仙沼市のデニム工場です。
その技術の高さは海外の名だたるハイブランドから依頼を受ける程です。
東日本大震災では、津波の被害に遭い何千本という製品のほとんどが流されてしまいましたが、後に見つかったオイカワデニム社製のものは1本の糸のほつれも無かったという逸話もあり、「復興のデニム」として有名になりました。
オイカワデニムの丈夫さを支えているので糸の強度で、単糸(金茶)と単糸(白)を合わせた双糸を使用しているためです。
RED CARD(レッドカード)…
2009年にスタートしており、現在日本で展開しているデニムの中でも最も人気が高いブランドのひとつと言っても過言ではないジャパンメイドのブランドです。
創始者の本澤裕治氏は、大手ジーンズメーカーのエドウインに10年在籍し、基幹モデル503の企画に参加。
その後はデニムの名門”リーバイス”に6年在籍し、王道モデルの501を担当しています。
つまり、ジーンズを熟知した人物によるブランドということ。
150年の歴史を持つジーンズに敬意を払いつつ、最新のトレンドやシルエットを取り入れて“進化版リアルデニム”を提案しています。